鳳凰三山 辻山(2m)、薬師ヶ岳(27m)、観音ヶ岳(28m) 2015年7月25〜26日  カウント:画像読み出し不能

所要時間
7/25 5:20 夜叉神の森−−6:17 夜叉神峠−−7:30 杖立峠−−8:44 苺平−−9:01 辻山(休憩) 9:22−−9:45 南御室小屋(テント設営) 10:24−−11:14 薬師小屋−−11:22 薬師ヶ岳−−11:45 観音ヶ岳(休憩) 13:01−−13:22 薬師ヶ岳−−14:10 南御室小屋(幕営)

7/26 3:40 南御室小屋−−4:38 薬師ヶ岳−−4:59 観音ヶ岳 5:15−−5:33 薬師ヶ岳−−6:06 南御室小屋 6:36−−7:04 苺平−−7:44 杖立峠−−8:19 夜叉神峠−−8:41 夜叉神の森

場所山梨県韮崎市/南アルプス市
年月日2015年7月25〜26日
天候
山行種類一般登山 1泊2日幕営
交通手段マイカー
駐車場夜叉神の森に駐車場あり
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望どこも大展望
GPSトラックログ
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コメント夜叉神の森から観音ヶ岳を往復。以前から気になっていた南御室小屋テント場から奥へ伸びる道を辿ってみたら薬師小屋裏に出られた。砂払岳を巻くルートの発見。静かに歩きたい人にはいいかも。翌朝は快晴で観音ヶ岳から大展望を楽しんだ


地図クリックで等倍表示


ゲートオープン前の夜叉神の森 夜叉神の森登山口
夜叉神峠 夜叉神峠小屋前
杖立峠 山火事跡
苺平 苺平から辻山入口
辻山三角点(山頂) 山頂西側の展望地
展望地から見た白峰三山
展望地から見た南ア南部(クリックで拡大)
展望地から見た北岳肩の小屋 展望地から見た北岳肩の小屋の水場
展望地から見た北岳山荘 ホシガラス
登山道へ戻る 南御室小屋テント場
南御室小屋水場 観音岳へ向かう
ガマの岩 砂払岳
砂払岳からのパノラマ展望(クリックで拡大)
薬師小屋 薬師岳へ
薬師岳の山頂標識のある平坦地
南アがそろい踏み
砂払岳 中ア
観音岳 観音岳へ向かう
観音岳 観音岳から見た薬師岳
観音岳から見た白峰三山
観音岳から見た北〜東の展望
地形図上の薬師岳山頂 薬師岳山頂
薬師小屋 夕暮れの南御室小屋テント場
翌朝も観音岳へ 薬師岳から観音岳
観音岳到着前に日の出 観音岳山頂
観音岳から見た木曾御嶽 観音岳から見た乗鞍岳
観音岳から見た妙高〜焼山、黒姫山 観音岳から見た八ヶ岳
観音岳から見た南ア(クリックで拡大)
観音岳から見た北ア(クリックで拡大)
薬師岳 薬師小屋
南御室小屋テント場
南御室小屋
苺平 杖立峠
夜叉神峠小屋 登山口到着


 今週末は微妙な気圧配置。沖縄付近に台風がいて本州は基本的には南から湿った風が吹き込む形になっている。等圧線はさほど混雑していないが間隔は広いわけではなく、たぶん下界では風は弱いが山の上はそこそこの強さだと予想された。湿った風が山にぶつかって稜線だけガスっているパターンが考えられた。

 ガスの中をずっと歩くのはイヤだし、強い風の中で幕営も勘弁してもらいたい。でも高い山で涼みたいとの条件を勘案し、今回は夜叉神峠から観音岳往復とした。幕営地は南御室小屋。ここは樹林帯に覆われて風の心配はないし、木陰のテント場もあるので晴れても日中からテント内でゴロゴロ可能。水は豊富で使いたい放題。夜叉神駐車場までマイカーOKなので広河原のように時間制限も無い。ついでに南御室小屋到着して当日に観音岳往復も可能で体力の消耗程度をコースによってコントロール可能。北岳の稜線がガスってもこちらはそうならない可能性も考慮に入れた。

 甲府南ICで降りて高架化された環状道路で52号線に出るルートを使ったが信号がなく早くて便利。久しぶりの芦安に突入、駐車場を通過して夜叉神へ。まだ夜も早い時刻なので駐車場の空きは多く、トイレから適度な距離に車を止めた。灼熱地獄の下界と違って窓を少し開ければ快適な気温だった。

 翌朝はそれほど早起きする必要はないので明るくなってから起き、朝飯を食って出発。今日のコースは楽々コースなので多少余分な荷物を持つことも可能で、森林限界で晴れる可能性があることも考えて傘をザックに入れた(実際は風があって使えなかった)。さすがに朝はどんどん車がやってきてゲート前にはジャンボタクシーの列。予想外の出来事はゲートオープン待ちのタクシーの客でトイレが渋滞したこと。今後は早めに済ませておくか。

 ザックを担いで出発。天気は高いところに薄雲があるが基本的に晴れて暑そうだ。でも砂払岳まではずっと樹林が続いて日陰を歩けるので涼しいのがこのコースのいいところ。出発地の夜叉神の森の標高は1400m弱あり、朝は涼しいのもいいところだ。気温が上がる前に標高を上げるのがよろしい。

 辺りはすっかり明るくなっていて続々と登山者が上がっていく。そろそろ広河原へのゲートが開く時刻でタクシーとバスが列を成している。トイレにもまだ列が・・・。

 大ザックを背負って出発。今回ものんびりコースなので歩きものんびり。ジグザグに高度を上げて夜叉神峠へ。そこから僅かで夜叉神小屋。西の展望が開けて白峰三山がくっきりと見えている。今日も上天気だ。しばし横移動の後は急な登りだが樹林帯で日差しがないので助かる。これが北岳の草すべりのような開けた東斜面で朝からまともに日差しを受けるような場所だと大汗をかかされる。

 傾斜が緩んでシラビソ樹林をトラバースして進むと杖立峠の看板のある尾根を越える。本当の峠はこの先の鞍部だが、ここからもしばし登山道は稜線上ではなく西を巻いてしまうので正確には峠は通過しない。この頃には後発のトレランナーが次から次へと上がってきて追い越していく。近年はトレランが盛んだが、その中でもここは比較的数が多いように見受けられる。

 再び登りに変わって西斜面をトラバースしたまま高度を上げていく。途中、火事場跡で樹林が開けて展望が得られる。確かにここは周囲のシラビソ樹林とは違って細いシラビソや明るいダケカンバが目立つ。森の回復途上と言ったところか。

 大雨が降ると川になりそうな石ゴロゴロの登山道を登っていくと苺平に到着。ここで千頭星山方面への分岐があるが道は細い。時間はたっぷりあるので辻山山頂を目指して縦走路を離れて尾根上の細い踏跡を進んでいく。以前も歩いたはずだが既に記憶なし。山頂への道は苺平からの一本道だけかと思ったら山頂近くで分岐が登場、登山道へショートカットする道らしい。道が無い斜面を南御室小屋へ下ろうと考えていたところへこの道の存在だから大助かり。

 分岐からすぐに辻山山頂。三角点のある真の山頂は樹林に覆われて展望はないが、その西側には森林限界を超えた植生と開けた場所があり、西側の白峰三山の大展望が楽しめる広場がある。ここは縦走路から離れていて訪問者は少ないが、この界隈では唯一の大展望ポイントであり休憩には最適だ。休憩中に1人だけ登山者がやってきたのみ。入山者全体からみればごく僅かな訪問者だ。

 休憩を終えて南御室小屋に向かう。今日はここで幕営。なんとも緩い行程だが、今回の目的は涼むことにあるのでこれでいい。踏跡から登山道に出れば見違えるような太い道。少しの間だけ水平移動してから下り。南御室小屋は鞍部にあるので帰りはここを登ることになる。

 まだ早い時刻に小屋に到着したのでテントは少なく、木陰となる奥まった一角を確保。料金は\500/人だった。夕方にかけてテントの数は増えるだろうが、ここは鳳凰小屋と違ってテント場は広いので入りきらなくなる心配はない。それに地理的な条件から考えて南御室小屋は幕営には微妙な位置で、夜叉神から入ればこんな風に午前の早い時間に到着してしまうし、他の登山口から入ったら遠すぎる。一番使い勝手がいいのは鳳凰小屋のテント場なのであちらに人が集中するのも当然だ。私みたいな適当な歩きで入るなら、わざわざ鳳凰小屋でテントを張って混雑に拍車をかけるのは顰蹙ものだろう。

 水は豊富で水浴びも思う存分可能で汗臭くなった濡れタオルを洗ってから全身の汗を拭う。さっぱりしたが時間は余っているし体力的にも問題無しなので観音岳まで足を伸ばすことにする。アタックザックに防寒着と軽い食料、水を入れて出発。

 最初に急激に高度を上げてからは水平移動。砂払岳手前でようやく森林限界を突破する。既に標高は2700m近くあるので日差しがあっても少し風があれば十分涼しい。まだガスは上がっておらず観音岳で展望が楽しめそうなので先に進む。薬師岳では北アルプスは観音岳が邪魔になって見えないのであった。

 鞍部の薬師小屋を通過、花崗岩が風化したザレた白砂の斜面を登れば観音岳山頂標識の立つ平坦地。ここは本当の山頂ではなく地形図上はここから北東側の高まりが山頂だ。帰りがけに立ち寄ることにして先に進む。

 薬師岳〜観音岳間は森林限界を超えた展望稜線を楽しめる。白峰三山と違って距離が短いのが難点だが、北ア燕岳のような花崗岩の風景は一見の価値あり。西側から吹き上げる風が心地いい。

 観音岳山頂に到着。もうお昼近くになり北アルプスはかなり霞んでしまっているが、それでも後立山まで見えていた。目の前の白峰三山は当然ながら良く見える。明日の朝の展望に期待しよう。山頂の岩の陰で風を避けながら休憩。この時間は団体様は来ないが少人数のパーティーがポツポツと交代で到着していた。

 テントに戻ればやることなし。日中でも日陰になる場所にテントを張ったので快適に昼寝が可能だった。テントは徐々に増えたが予想通り混雑するほどのこともなく適度な密度。夕暮れ時から酒を飲み始めて寝た。

 翌朝、起床してテントから上空を見上げると満天の星空で、今朝の展望は期待できそうなので観音岳往復を決定。飯を食って4時に出発。この時刻だと観音岳山頂で日の出を迎えるのは無理だが、過去に何度も観音岳で日の出を見ているので今回はいいだろう。

 しばし暗闇の中をライトの光で進むが、ここは何度も歩いているし道は明瞭なので問題無し。私を追い越した登山者のライトは非常に明るかったのが印象的だった。豆電球時代のライトとは比較にならない。

 砂払岳で森林限界を超える頃にはライトが不要な明るさに。予想通り周囲に雲はなく大展望だ。砂払岳には薬師小屋の宿泊者が何人も上がってきていて日の出を待っていた。

 薬師岳の平坦台地を過ぎて日の出。観音岳まであと20分くらいか。写真撮影するには日の出直後よりもっと明るくなってシャッタースピードが上がる時間の方が私のデジカメだと有利。観音岳の右手には白馬岳付近がはっきりと見えているので山頂からは北アルプス全体が見えるだろう。

 観音岳山頂は数人の登山者がいた。昨日昼と違って空気の透明度は抜群で、立山、剱岳まではっきりと見えた。今年の夏は昨年の夏とは反対にどうも当たりの週末が多いようだ。風景に満足して下山開始。

 テント場に戻るとテントの数は半減。そりゃそうだ、もう6時過ぎで出発していて当然の時刻だ。テントをひっくり返して虫干しをしながらザックのパッキング。あとは夜叉神まで下るだけだが、苺平までは登り返しだ。

 急ぐわけでもないのでゆっくりと登って苺平。飯が無くなって軽くなったザックで下りは足が軽い。前半戦は夜叉神方面への下りの登山者の姿はなくトレランで上がってくる人ばかりだったが、杖立峠を過ぎた辺りから下山者の姿を見るようになった。今日も天気が良く日差しがあり、樹林で直射日光は当たらないが標高が落ちてくると気温は確実に上がり汗が噴出す。濡れタオルで頻繁に汗を拭いつつ片手は扇をパタパタ。いつものスタイルだ。

 夜叉神峠を通過してジグザグに下って夜叉神の森到着。登山口の水道でタオルを洗って全身の汗を拭う。広河原からの始発バスが到着、さすがにこの時間のバスはまだ乗客は多くなかった。 

 車に戻って着替えを済ませて東京へ。今日も下界は暑く東京に到着することには外気温は37℃! 今年の夏は暑すぎる・・・ 

 

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